ポイント
この時期に体調を崩す最大の原因は、気温と湿度の低さです。
気温、湿度共に低くなる冬〜春にかけては、乾燥によりウイルスがホコリと共に
空気中を漂いやすく、夏に比べより多くのウイルスとの接触機会を持つことになります。
もう一つは免疫機能の低下です。湿度が低く、空気の乾燥により喉や鼻の粘膜が乾き、
免疫機能が低下します。また寒さによる体温の低下で心身的にストレスを感じ、
抵抗力が低下して体調不良を起こしやすい状態(免疫力や抵抗力が低い)になります。
参考 | 快適温度 | 湿度 |
---|---|---|
犬 | 環境温度 22〜23℃ 老犬や病気時 24〜27℃ 心臓の弱い犬 23〜24℃ |
50〜60% |
猫 | 環境温度 20〜25℃ 老犬や病気時 23〜28℃ |
50〜60% |
温度調節や加湿器の使用、部屋に洗濯物を干すなどして湿度を適度に保つことが、
この時期の体調管理へつながります。
ポイント
病気を発症している時のこの時期は、健康な時よりも免疫力が低下し、体調を崩しやすくなります。特にこの時期の体調不良は、病気によるものか、それとも寒さや寒暖の差からくるものなのか判断が難しくなります。その為、病気の時はもちろんですが、体調が良いと考えられている場合でも、温度や湿度管理の積み重ねが、この時期を乗り切る力になります。
体温を逃さないような寒さ防ぐ構造の物を用意し、環境を作ってあげれば寒さ対策は可能です。ゲージを置く位置は、窓から最低でも1mは離しましょう。夜になると冷気が窓から降りてくるので窓の側は部屋の中で最も寒くなりやすい場所です。ゲージを移動できない場合は、厚い生地の毛布等で冷気が入らないようにゲージを包んであげたり、中に毛布やタオルを入れて保温効果を高めてあげましょう。
ブラッシングで保温効果が高まります。毛並みを整えてふんわりさせると、皮膚の表面に空気の層が
できます。この層が体温で暖められて、体は自然と暖かい空気に覆われている状態になるのです。
これによってある程度の温度差でも体が急に冷えるのを防いでくれます。しかし毛玉が出来ていると
空気の層ができにくくなるので、こまめにブラッシングしてあげましょう。ブラッシングは皮膚を
刺激して新陳代謝を高める効果もあります。
冬は皮下脂肪が寒さをしのいでくれる味方になります。11月頃〜春先まで、食事量を1〜2倍ほど
増やし、太らすという事ではなく、食事量をほんの少し増やし寒さをしのぎやすい体力を作って
あげるのです。冬になり運動量が減ると、もともと少ない飲水量や排尿回数がさらに減ります。
その為体内の蓄尿時間が長くなり、尿が濃くなって結晶が石化しやすくなります。フードをお湯で
ふやかし水分摂取をし、予防するとよいでしょう。痩せている時は食事量を増やし、病気で食欲が
無い場合は好物を混ぜるなど工夫しましょう。
室内でも日中の暖かい時間には出来る限り日光浴をさせましょう。日の当たる場所で寝かせたり、
少し窓をあけて空気を入れ替えたり、ベランダで外気に触れさす事も良いでしょう。
特に高齢犬は日光に当たらないと自律神経の働きが崩れやすくストレスや不安を感じることも
あります。日光に当たる事で昼夜の区別を体感させるようにすると、ストレスや不安感が
少なくなるようです。紫外線を浴びてはいけない病気の場合は、日光浴は控えて下さい。
屋外で飼っている場合
寒さに強い屋外犬でも痩せていたり、病気の時は寒さに弱いです。ハウスの中に冷たい空気が
入りすぎると体温は下がります。ハウスを段ボールや毛布等で囲ってあげることもできます。
特に夜は冷気がハウスへ直接入らないように入り口も毛布で覆う方法も良いでしょう。
ハウスは日当たりのいい場所に移し、入口を南に向けると、北風が避けられ、日の当たる時間が
長くなります。ハウスを移動できない場合は、安全を確認した上で犬が日当たりのいい場所に
移動できるように出来る範囲でリードを長く伸ばしましょう。
健康維持を心がける
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低下します。寒さ対策をしっかりおこない、ストレスを避け、免疫力を保つことが必要です。